F/style

2021/10/05

会期:2021.10.9(土)- 10.18(月) 11:30-18:00
休廊:12(火),13(水)
作家在廊:未定

二人に会いに新潟へ。とりあえずは会って喋ろうと。マスク消毒必須感染者数最高記録中のこんな世の中でも相変わらず、といった感じでエフ時間的な独特の空気流れる。3年ぶりとなる今回の展示会では、新しい靴下が登場するという期待があったが、数年がかりで試作しているのにまだ納得がいかず未完成、ということで見送りに。廃盤になり姿を消した「ゴムが入っていない、ふんわりしたはき心地の靴下」など「ゴムが入っていない」シリーズの愛好家が多かっただけに、待ち遠しく思われている方が多いはず。(こちらはいつか改めてご 紹介します!)
そう言いつつ新しいものは他にも出来ていて、どれもこれも長い月日をかけてプロトタイプを作って使ってみたり、試しに少数販売したりしながら、完成に近づけていくそうだ。新作の中では新潟の真竹を使った竹細工がエフスタイルらしいなあと思った。バスケットにしてもお箸にしても、本来伝統的に作られているものより丈夫な範囲でスマートなのだ。少し手作り感の残る真っ直ぐじゃないお箸の先は、厚ぼったくならないようにギリギリのところで角を取ってスッキリ整えてある。そうそう、私がふだん使っているお箸も竹で、気に入ってはいるけれど先が折れそうなのが一点気になっていたのだった。こうした少しの違和感を消していくのも二人の仕事なのかもしれない。好き、より自分の中の違和感と向き合うのが大事と思うこの頃。何も作れない私は「見たことがないもの」を見たい、とずっと思ってきたけれどそうじゃなくて。「見たかったもの」がここにあるのかも。このお箸でご飯をいただきながら、そんなことを考えていた。



F/style
五十嵐恵美1978年、星野若菜1979年、ともに新潟生まれ。東北芸術工科大学を卒業した2001年春、地元新潟にて「エフスタイル」を開設。「製造以外で商品が流通するまでに必要なことはすべてやってみること」をモットーに、デザイン提案から販路の開拓まで一貫して請け負う。主な仕事は、山形の月山緞通とのコラボレートによるマットシリーズや、新潟の伝統工芸品シナ織りのバッグ等。伝統産業と「今」を結び、使い手へと商品を届けている。

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