作家在廊:18(土)
会期中無休
ガス窯での作陶がはじまった。つい2ヶ月前、急にハンドルを切ることになったのだ。新しい土、釉薬、そして窯場。今まで向き合ってきた薪窯とは勝手が大きく違うけれど、培った経験と馬力は十分備えている。時間は無いけれど、やりましょう!そんな風にはじまった。
いろいろなことがあったのだが、そこから初窯まで辻褄が合わないくらい早かった。薪だから出るような重厚さ・味わいは無いが、土・釉薬の素材感をそのまま出せるガスの窯。質感が付かない分、ありのままの造形がいっそう見えてくる。少しグレーがかったり、ピンクがかったりした肌を見て、加工なしのグラビア、裸みたいだと思った。自然と人のエネルギーをたっぷり集めて焼く薪窯の仕事から飛び出して、こちらは究極にサクッと軽やかだ。かつての決まりごとから解き放たれたいま、楽しいですか?と聞いてみた。答えは言うまでもない。
ー inner light(内なる光)
ふと、そんな言葉を思い出す。誰にしも降り注ぐ、小さな光。
暗闇に潜んでいたものへ少しずつ陽が届き、やがて一日は動きはじめる。調律のように繰り返される日常から、白い器は生まれる。
略歴)
壷田亜矢
Aya TSUBOTA
1972年
愛知県安城市に生まれる
1995年
愛知県芸術大学陶磁器専攻科卒
1995年ー2026年
長久手ー伊賀ー高千穂の地を経て、穴窯・登窯で作陶する
2026年
ガス窯で作陶をはじめる

