池多亜沙子 書展

2024/05/07

会期:2024.6.15(土)〜25(火)
期間中休みなし
作家在廊:15(土)、16(日)

亜沙子さんには喫茶店経営という、もう一つの仕事がある。
仕込みと接客に追われる日々は壮絶な肉体労働で、筆を持つより店に立つ時間の方が圧倒的に長いという。
くるくる回り続ける生活の中で生まれる言葉や表現方法は大きくも小さくもなく、ただ熱量があって素直だ。

ある夏の日の夕焼けは絶望的な気持ちを帳消しにしてしまうくらい、黒を白に変えるほど、綺麗だった。
その一撃は、心の奥の方にある泉に到達した気がする。それは気持ち良い自然現象。
亜沙子さんの書はなぜかあの日の空を思い出させる。ただ、見れば良いのだ。
泉に水音が響いたら教えて欲しい。そんな話をしてみたい。



池多亜沙子 IKEDA ASAKO

石川県金沢市生まれ。
幼少より書を始める。
2012年に韓国・ソウルに拠点を移し、夫と共に「雨乃日珈琲店」を営む。
日韓を行き来しながら、個展やグループ展などで作品を発表。



写真:引網真吾

Picnika カントリーフォークロア

2024/05/04

会期:2024.5.11(土)〜21(火)
期間中休みなし

土ものの壺や手ぐりの木工品に吹きガラス、アルミやホーローなどの台所道具まで。 おおらかなフォークロアの中に、可愛い目線を持って選ばれたものに焦点をあてたパート2。

作家在廊:11(土)、12(日)

展示会の様子はこちら

Kit 買い付け展 02

2024/03/01

会期:2024.3.9(土)ー19(火)12:00-18:00

私は時どき買い付けをドラゴンクエスト、宝探しゲームに例える。とりあえず出発して、行く先々でtokimeki発動すればそれを手に入れる。持ち金をすべて失い入手出来ないこともあるし、落とし穴やがどういうかたちで現れるか分からず一回止まる、終了、と思いきや間一髪でボーナス救世主が舞い降りギリギリセーフ!そんなことの繰り返し。


2012年にKitを始めることにした。貯金も退職金も無く所持金は最後に貰った給料とボーナスの残り合わせて30万ポイントくらい。そこから色んな人に助けられたり、大迷惑を掛けたりしてスタートした。フライトチケットが安い、G-DRAGONが好き、そんな理由から最初に選んだ海外買い付け先は韓国だった。繰り返し訪れ眺め続けた韓国の中で拾い上げたものは、何の知識も無い私を大いに成長させてくれた。それは経験主義円安や社会情勢の変化といった大人の事情もさることながら自分自身が年齢を重ねて、選び方見せ方も随分と変わってきたように思う。ふと、何の罰ゲームをやらされているのだろう?と思うこともあるが、無いものを探し続ける旅は何度でも新しいに出会う冒険活劇であり、それこそが宝探しであることに気づかされる。そろそろ2、3コマは進めた頃だろうか?何度もこんにちは、さようならを繰り返したここに再び戻ることにした。
アンニョン、韓国。




키트
매입 02
나라: 한국
년: 2024
감사: 아메노히 커피점,김한솔

Kit
BUYING 02
Country:KOREA
Year :2024
Thanks:amenohi coffee,Kim Hansol



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買い付け展 02の買い付け日記はこちら

臼杵春芳 展

2023/12/12

会期:2024.1.6(土)〜16(火)

久しぶりに臼杵春芳さんを訪ねた。先ずはところどころに植えた漆の木をチェック。 知り合いが持つ里山など、了承を得て数カ所に植えているらしく15年~20年で漆が掻けるようになるそうだ。元気に育っているものもあれば病気になった木もある。漆のストックが足りなくて、今年はまだ良いが来年、再来年はどうなるか…そんな話しを聞きながら山道を歩いた。

長らく木地を挽いてくれていたベテラン木地師さんは引退されたから、木地を用意するのにひと苦労していて、ここ2年間で状況は大きく変わっていた。そんな訳で今年は臼杵さん自身が轆轤を挽いた木地もあり、これまた私の好みである。数ものには出せない、ぽってりどっしりしたサイズとかたち。職人技のシャープでバランスの良い木地とはまた違った魅力がある。自然に生まれる漆の縮みや木屑の混入を生かした漆塗りは絵画的で、この漆の重なりこそ臼杵春芳だと思うのだ。

ここに来ると必ず同じうどん屋へ行き、漆の木をチェックし、最近の作品を見せてもらい、侃侃諤諤と話し猫を撫でて帰る。そんないつも通りの定点観測なのだが、確実に日本の漆は無くなりつつあるし、讃岐特有の轆轤を挽く木地師さんもいなくなってしまった。移りゆく時を感じながら、いま出来ることの中でなんとか生まれる作品を楽しみに待つばかりだ。


作家在廊:6(土)、7(日)

臼杵春芳 / USUKI Haruyoshi
1954年生まれ。1977年彫刻家新宮晋氏に師事。京都を拠点に建築家との共同作業で店舗や個人住宅の家具制作を行う。近年は工房を香川へ移し、漆の木の栽培をはじめ、漆掻き、木地師、塗師の一連の工程を一人で行っている。

www.usuki-koubou.com

photo:Shingo HIKIAMI

大滝郁美
väv – Vinter
織 – 冬編

2023/12/07

会期:2023.12.9(土)〜

大滝郁美さんのテキスタイル展。夏編から5年ぶりの開催です。
ルーツとなるスウェーデンはもとより、西欧東欧のフォークロア・テキスタイルから参考を得たカラーやデザインをミックスさせた冬の布を制作していただきました。
“欲しい色はなるべく染める”精神でカシミヤを中心に、糸から紡いだ麻のマットなど、素材と大いに戯れた作品です。
私の大滝郁美ワールドは懐かしくて、暖かいイメージ。言うなれば実家にあったコタツカバー。おばあちゃんの手編みのセーター。時にビター&シックにまとめた布だとしても、私のイメージは陽だまりの暖色。そんなあたたかい作品です。

作家在廊:9日(土)

略歴)
大滝郁美(Ikumi OTAKI)
山形県出身。スウェーデン、ダーラナ地方にある手工芸学校で3年間、現地の文化や自然の中で大切に受け継がれてきた、伝統的な織物や手工芸を学ぶ。
https://itori-vav.com

photo:Shingo Hikiami

eleven 2nd 2023AW

2023/11/10

会期:2023.11.23(木 祝)〜

11月は23日(木 祝)からeleven 2ndのニットの販売を開始します。たっぷりとご用意しております!
洋服の型も色数も以前より増えて見応えがあります。
Tシャツのように着るカシミヤは引き続き絶対的お薦め(これを知ったら辞められない)ですが
ヤクウール、ラムズウールのような柔らかく、強く、毛玉になりにくく、軽く、暖かいニットもあります。
カシミヤとは違ってボリュームがありながらも着心地が良いそれらは、いかにも冬らしい装いといったかたちと素材感。
一年を通してもっとも冬が好きな私にとっては、まるまるとニットに包まれるのも楽しみなのです。
もちろん、定番のカシミヤのセーター、Tシャツ、デザイナー橋本靖代さんによる手編みのニットも販売いたします。

作家在廊:23日(木)、24日(金)

https://eleven2nd.com

photo:Shingo Hikiami

Kit 買い付け展 01

2023/03/05

会期:2023.3.11(土)ー20(月)12:00-18:00

10年前に韓国に行った頃はハングルも読めなくて英語も喋れなくて、困った。
言語の分からない世界は記号的であったが、受験生なみに猛勉強したのち訪れた韓国では自然に言葉が入ってきて、バタバタバタと絵本が立体的にポップアップした感覚に陥った。言葉は平面を立体にする。
意味が通じていなくても情報が無くても、きっと何処でも自分らしくものを選んで、好みのかたちや色をすくい取って並べられる気はするのだが。 誰かの生い立ちや性格を知っていくように、もの以外の何かを抱えたいと思うのだ。
これまで私が何度も同じ場所にかえり、ある程度その土地の言葉を覚えようとしたのは、そんな理由からである。

3度目のジョージア(旧グルジア)。ちょうどロシアによる実質的なウクライナ侵略から一年が過ぎようとしていた。




კიტ
ყიდვა 01
ქვეყანა: საქართველო
წელი: 2023
მადლობა: ზონო

Kit
BUYING 01
Country:Georgia
Year :2023
Thanks:zono


David Kakabadze's sketches
ソ連占領下におけるグルジア国旗のためのデザイン案。
Union of Soviet Sosialist Republics(USSR)を表す赤いオーナメントをベースにして配置された紋様は民族性が強すぎる、と却下された。

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